脊椎が柱状につながった状態を、脊柱と呼んでおり、人間の脊柱は、7個の頚椎・
12個の胸椎・5個の腰椎・仙骨・尾骨で構成されています。

脊柱を真横から見ると、頚椎は前に・胸椎は後に・腰椎は前に、向かって緩やかに
弯曲しておるのが正常な頚椎で、生理的弯曲(S字型に)と呼ばれています。
また、正常の脊柱は、前又は後ろから見れば、ほぼ真直ぐになっています。

側弯症になると、脊柱が横に曲がり、多くの場合は脊柱自体の捻じれを伴い、側弯
状態が進行してくると、重大な障害が色々と生じて来ます。

ここでは、特発性脊柱側湾症に関する事について、詳しく説明しています。

 

 
★★ 脊柱側弯症とは、どのような病気かについて。

正常な脊柱は、S字型に生理的弯曲しておるものです。
然し、この弯曲が異常であったり、脊柱が側(横)方向に弯曲したりすることを、
脊柱変形といいます。

脊柱変形は、脊柱が捻じれながら横に弯曲していく側弯症、後方に曲がる後弯症、
側弯と後弯が合併した後側弯症の3つに分けられます。

外来患者の多くは、いわゆる側弯症であり、原因不明な「特発性脊柱側弯症」が、
殆どで、次に多いのは、生まれつき背骨に奇形を伴う「先天性側弯症」です。

「先天性側弯症」は、生まれつき椎体に奇形があったり、癒合(ゆごう)したりし、
そのために起こります。
変形の状態によっては、後方に弯曲することも稀にあります。

この他に、脊椎以外の病気による変形の「症候性側弯症」等、側弯症には様々に、
ありますが、整形外科での治療の対象になる側弯症は、主に「特発性側弯症」と
「先天性側弯症」になります。

 

 
★★ 特発性脊柱側弯症について、もっと詳しく説明します。

特発性脊柱側弯症とは、原因不明のまま成長とともに、発症進行する側弯症です。

発症する時期によって「乳児期側弯症」「学童期側弯症」「思春期側弯症」
分類されております。
欧米では「乳児期側弯症」の発症が多いのですが、日本では「思春期側弯」の、
発症が最も多く、そして女子の方に多く発症します。

側弯症自体が女子に多いのですが、体型的にはほっそりした華奢な体の女子が
多いために『性ホルモンや筋肉量と関係しているのではないか』という説もありま
したが、結局のところ、現在でも良く分からない様です。

「学童期側弯症」「思春期側弯症」は、学校検診で発見される事が多いのですが、検診を担当する医師は必ずしも整形外科医とは限らないために、つい見落とされて
しまう場合があるようです。

胸椎に側弯がある場合、肋骨も変形していることが多いので、分かり易いですが、
腰椎の場合は 背中の変形が比較的わかりにくいため、見落とされてしまい、
発見が遅れてしまうことがあるのです。

他の疾患と同様で、側弯症も「早期発見・早期治療」が基本となります。
早期発見のためには、整形外科医による側弯症検診が重要ですが、 検診の実施については都道府県によって異なりますので、お住まいの役所に確認ください。。

毎日のお風呂でお子さんの背中が、いびつであるなどの体型の異常に気をつける、
このことが早期発見につながります。

正常な脊柱は、前後から見たときに真直ぐに見え見えるものですが、これが左右に10度以上弯曲すると側弯症と診断されます。
側弯の角度は、エックス線撮影写真で、特殊な計測方法を用いて計ります。

女子高生 ★★ 思春期女性に多い側弯症

 

 

★★  特発性脊柱側弯症の治療について

特発性脊柱側弯症の治療は、側弯の程度によって違いがあります。

軽度の場合は、まず「装具療法」を行います。
この他、「体操療法」「電気刺激」「ホルモン療法」等があるのですが、実際に
治療効果があるのは「装具療法」といえる様です。

現在、最も多く使用されている装具は、アンダーアーム型と言い、脇の下から胴体部分に装着するプラスチック製の装具です。

装具の着け方については、以下の2種類が有ります、
①24時間の装着する方法
②夜間だけに装着する方法
どちらが良いのかは、医師の間でも意見が分かれている現状です。

側弯症の「手術療法」としては、矯正術が行われていますが、矯正術の効果は、
矯正率(術前と術後の角度の割合)で評価します。
この、矯正率が70%を超えれば、安定した成績を得られる手術といえます、
さらに矯正率が80%超えると、見た目で殆ど正常と区別がつか無くなります。

胸椎の場合ですと、一般的に50~55度を超えたら、「手術療法」を考えます。胸椎で40度以下であれば、特殊なタイプを除いて、ほとんど「手術療法」は、
行いません。

「手術療法」が何故必要かは、50度超えると成長が止まった後であっても、
身体の重さによって、椎体や椎間板がくさび状に変形するなどして、年に1~2度
と進行してしまうからです。

と言うのは、50~55度以上も弯曲した胸椎の場合、成長が終了したとしても、
進行リスクが高いので「手術療法」の適応になるのです。

胸椎から腰椎の移行部では、40度を超えたら「手術療法」を考えます。
腰椎では、腰痛などの自覚症状を取り除くことと、後々の椎間板の変性を考えて、「手術療法」が適応となります。