※ リンパ浮腫の手術を説明する前に、リンパ浮腫とはどういう病気かをまず知っておく必要がありますので、以下に簡単に説明をします。

1、リンパ浮腫とは?
全身に網羅されたリンパ管を流れるリンパ液が、なんらかの原因で流れが滞り四肢に溜まった状態を言います。

2、リンパ浮腫の症状は?
この病気の特徴は、一般的に痛みを伴わないことが多く、ゆっくりと症状は進行しますので、自覚症状があまりないまま気付かずにいることがよくあります。
リンパ浮腫は症状を放置しておいても自然に治ることがない病気です。

3、リンパ浮腫の原因は?

 

『原発性リンパ浮腫』
リンパ節やリンパ管の発育不全・圧迫・狭窄・閉塞などがこの原因です。生後すぐから浮腫がみられていたり、高齢になってからむくむ場合がありますが、これもリンパ管の発達が問題となっております。

『続発性リンパ浮腫』
癌治療による後遺症(乳癌・子宮癌・前立腺癌 等のリンパ節郭清後や放射線照射後に静脈疾患によって起る)の一つといわれるのがこの原因です。リンパ管の発達には個人差があり、リンパ管を手術で失ってもリンパ浮腫にならない人もいれば、癌の手術後すぐに発症する人もいたり、5年・10年後に症状が現れる人もあります。

先にも書きました通り、リンパ浮腫という病気は、発症してしまうと完治することはほとんどありませんから、一生つきあって行くという厄介な病気といえます。

それに、医師の方でもリンパ浮腫の知識や治療に対する情報が少ない状況で、リンパ浮腫は「治らないから仕方ない」とか「手術した癌は治っているから命には別状ない」といった説明程度で、発症が見られてからも日常生活の注意点や十分な治療法等の説明も少なく、癌の手術前にリンパ浮腫が発症する可能性を十分に説明されていない患者さんも多いようです。

リンパ浮腫にかかったら、専門に治療している医療施設に行くことをお勧めします。これらの治療を専門とする医療機関が「リンパ浮腫外来」なのです。リンパ浮腫外来には、厚生労働省委託事業 癌のリハビリテーション研修におけるリンパ浮腫研修運営委員会が策定した、「専門的なリンパ浮腫研究に関する教育要綱」に則り、一定時間の研修を修了した医療従事者である「リンパ浮腫の研修修了者」が駐在する医療機関です。

※ リンパ浮腫外来では、何らかの原因でリンパ浮腫を発症した患者さん個々人の症状に応じた専門的治療(リンパ液を正しい方向に誘導する治療)を行います。
リンパ浮腫外来のある医療機関は全国にあります。このような病院はインターネットをお使いの皆さんであれば簡単に検索できると思います。

『リンパ浮腫・外来』と入力することで、簡単に見つかりますが、近くにないばあいもありますので、突然その病院に行く前にかかり付けのの医院でまずは相談するのが良いでしょう。

※ リンパ浮腫の外科的治療(手術)については次の2点があるようです。

リンパ浮腫が進行し悪化してくると、象皮症(皮膚が極度に変形する)や、運動障害・知覚障害・疼痛等が現われて、外科手術が必要となる場合もあります。

◇顕微鏡下リンパ管静脈吻合術(引き込み法、Degni法)
◇顕微鏡下リンパ管静脈吻合術(顕微鏡下リンパ管細静脈吻合法)

リンパ浮腫の治療には、「保険診療」の治療ほかに、病院独自の「自由診療」(保険外診療)を行っている場合もありますので、個々の症状に応じて、リンパ浮腫の専門的診療施設を受診し、専門的な運動を組み合わせた治療を受けることです。
リンパ浮腫の手術療法に関しては、手術的治療については専門の医療機関にご相談ください。

※ このリンパ浮腫にならないための日常生活での予防策

①むくみの有無を日頃観察し、むくみの早期発見を心掛ける。

②炎症を予防するためにスキンケアを行う。(皮膚の清潔を保つ・皮膚の乾燥を防ぐ・皮膚を傷付けない)