※ リンパ浮腫の原因を知る前に、簡単に症状について知っておきましょう。

リンパ浮腫とは、リンパの流れが障害されて、臓器や組織の細胞の隙間にタンパク質の多い水分が貯留した状態を言い、原発性と続発性に2つに分類されております。

リンパ浮腫の症状の特徴は、一般的に痛みを伴わないことが多く、症状はゆっくりと進行しまするので、自覚症状があまりなくむくみに気が付かないことがよくあります。

※ 進行程度による症状は、

①リンパ浮腫の初期症状は、リンパ液がたまり皮膚の厚みが増し、それまで見えていた静脈が見えにくくなる・皮膚をつまんだときにしわが寄りにくくなる等の症状がみられることがあります。

②リンパ浮腫の軽・中度の症状は、腕や脚が癌の治療前と比べて太くなり、腕や脚がだるい・重い・疲れやすいなどの症状が出始めます。場所によっては、身体のむくんだところを指で押すと押し跡が残ります。

③リンパ浮腫の重症の症状としては、むくみが進行し、皮膚の乾燥・皮膚の硬化や肘・手首・指・膝・足首などの関節が曲がりにくくなり、さらには動かしたときに違和感が感じるなどと言った変化があらわれます。

※ リンパ浮腫の原因は

原発性リンパ浮腫は、リンパ節やリンパ管の発育不全・圧迫・狭窄・閉塞などによって起こるのが原因です。

続発性リンパ浮腫は、乳癌・子宮癌・前立腺癌 等のリンパ節郭清後や放射線照射後に静脈疾患などによって起こるのが原因です。癌治療による後遺症の一つと言えます。

がんの治療で、リンパ節の摘出手術や放射線治療によってリンパの流れが停滞し、生涯にわたり腕や脚がむくむことがあります。

このむくみをリンパ浮腫とよんでおります。リンパ浮腫の発症時期には個人差があり、手術後すぐに生じる場合もあれば、5年・10年経過してから発症する場合もあります。

がんの治療を受けた全ての患者さんにリンパ浮腫が発症するわけではありませんが、一度発症すると治りにくいという特徴があります。

軽いむくみ程度であれば、普段の生活のなかで自己管理をしながら生活を送ることができますが、一旦重症化すると生活に支障を来すことがありまので、発症後は早い時期から治療を始め、悪化防止に努めることが重要です。

一般的に、リンパ浮腫は痛みを伴わないことが多いうえに、ゆっくりと症状は進行しますので、適切な治療を受けずに放置したり、炎症を繰り返す事により、皮膚の線維硬化が進行して、象皮症などになることもあります。

 

※ むくみを感じたらできるだけ早く受診し、治療を開始することが大切です。

注1 リンパ、体内には、動脈と静脈のほかにリンパ管(※2)と呼ばれる管があり、脳や眼球を除く全身の皮膚のすぐ下に網目状に張り巡らされ、リンパ液という液体が輸送と身体の中で使われて不要になったタンパク質や水分を回収しています。

注2 リンパ管、弁によって逆流しにくつくられており、一定のリズムでリンパ液(注3)を運んでいます。運動による関節の動き・筋肉のポンプ作用・動脈の拍動・呼吸運動・接触によっても、リンパ管の働きは促進されます。

注3  リンパ液、タンパクや白血球などを運びます。また、わきの下・首の付け根・脚の付け根 などには、豆のような形をした組織があり、感染やがんが全身へ広がることを抑える役割を持っています。