頭痛持ちとは言われないまでも、誰もが経験のあるのが、「頭痛」です。

頭痛の原因はさまざまですが、一般に、頭が痛いと言って、通院する方の、
約9割以上は、ストレスなどによる、肩凝りなどの、心因性の
「頭頸部緊張性頭痛」です。

しかし、頭痛の裏に潜む、重大な病気のために、多くの方が命を落としています。
たかが頭痛と甘くみてはいけないのです。

ここでは、「脳溢血」と「頭痛」との、関係について、説明しております。

 
■□ 頭痛が起こるメカニズムについて
頭が痛いと言っても、脳そのものは痛みを感じておりません
痛みを感じるのは、脳のまわりの、「神経」「膜」「血管」等なのです。

「頭が痛い」というのは、脳が腫れてしまうからです。
脳は固い頭蓋骨で囲まれており、脳の一部分が腫れると、脳への圧力が変化し、
脳全体にそれが波及します。

この腫れによって、脳を頭蓋骨につなぎとめている組織が、
引っ張られたり、圧迫されたりして、痛みを感じる部分に刺激が加わり、
「頭痛」が起こると、考えられています。

 
■□ 多種多様な、脳血管障害(脳の血管の病気)は、頭痛が伴います。

脳の血管の病気を整理しますと、

「脳溢血(脳出血)」・・脳の小さな血管が、高血圧のために切れてしまう。
「クモ膜下出血」・・脳の血管に小さなコブ(脳動脈瘤)ができ、それが破裂する。
「脳梗塞」「脳塞栓」・・脳の血管が、動脈硬化となり、血液が詰まる。

これらの病気を総称して、一般に「脳卒中」と呼んでいます。

脳卒中は、そのほとんどの場合、激しい「頭痛」と「嘔吐」を伴うのです。

脳卒中が怖いというのは、発症するまでは、まったく無症状である場合が多く、
ある日突然に、発症するという、厄介な点です。

そのため、「脳腫瘍」のように、症状から病気を発見することが難しいのです。
そのうえ厄介なのは、一度破壊された脳細胞は、元には戻らないことです。

「脳溢血」や「脳梗塞」によって、脳細胞が破壊されてしまうと、
そこで司る機能は失われ、絶対に元には戻りません、そして後遺症となり、
麻痺が残ったり、言葉に障害があらわれたりするわけです。

後遺症になったあとは、リハビリテーションを行い、
残っている機能を活用して、生活を維持していくしか方法は有りません。

「クモ膜下出血」は、脳の血管にできる小さな瘤が、破裂して起こる病気です。
この病気は、死亡率も高く、脳血管障害の中でも最も厄介とされています。

厄介な訳と言うのは、二段構え、三段構え、と症状が悪化してゆくことです。

まず最初に、出血そのものによる、脳へのダメージがあります。
このときの動脈瘤は、所謂「かさぶた」のようなもので、一時的に止血されます。
もし最初の破裂で止血されなければ、そのまま命を落としてしまいます。

この「かさぶた」は剥がれ易く、剥がれるとの再出血となります。

クモ膜下出血の手術は、この動脈瘤の”根っこ”を、小さなクリップでつまみ、
2段目、3段目の再出血を防ぐのが目的です。
手術がうまくいったとしても、「脳血管れん縮」という事態が発生します。

この耳慣れない「脳血管れん縮」とは、
出血後、1~2週間をピークに、脳の血管が細くなることをいいます。

この過程は、明確には未だ解明されていませんが、クモ膜下出血を起こすと、
脳の血管のまわりに、赤血球が付着し、これが血管を収縮させている様なのです。
その結果ととして、脳に血液が行かなくなる、ことになるのです。

つまり、「脳梗塞」が起こるのです。
そのために、言葉が失われたり、体に麻痺が残ったりして後遺症となります。
最悪の場合には死に至ることも、決して少なくないのです。
出血と梗塞の両方が起こってしまうのが、クモ膜下出血の恐ろしい由縁です。
■□ 特に注意が必要な「頭痛」について

さまざまな種類と原因がある「頭痛」ですが、特に注意を要するのは、

・・・朝の、起き抜けに生じる頭痛
・・・激痛・吐き気が伴う、突然の頭痛
・・・手足のしびれや麻痺を伴う頭痛

以上は、脳溢血や脳梗塞につながる「命にかかわる頭痛」として、注意し、
決して侮ってはなりません。