心筋梗塞や狭心症は『 心臓の血管の病気 』であり、一方の不整脈は、『 電気系統の“故障”』ですから、基本的には別の病気です。

ここでは、狭心症と不整脈について、詳しく説明しております。

 
◆&◆ 不整脈とはどのような疾患でしょうか。

生命維持のためには、無くてはならない「心臓」は、心筋と言う筋肉の塊りで構成
されており、毎日10万回もの収縮を繰り返し、休むことなく力強く全身へ血液を送り込むことで酸素や栄養素を供給しています。

私たちの心臓内部は、左右の心室、左右の心房、の、4部屋から成っていますが、これらの部屋は、常に規則正しく収縮を行いながら、各部屋から部屋に血液が流れております。

心臓の収縮機能は、右心房にある洞結節で発生する電気刺激が、刺激伝導系を伝わり、心室や心房の筋肉を収縮させて、ポンプ機能が規則正しく行われております。

洞結節が規則正しい電気信号を発信し続けていれば、60~100回/分の標準的な
脈拍数が認められ、この一連の流れが正常に機能していることになります。

しかし、電気の発信間隔に乱れが生じてくると、異常な脈拍数が認められることと
なり、これを不整脈と呼んでいます。
手首や頸動脈に指を当てると、規則正しいリズムで、脈を打っているのが確認できますが、不整脈がある場合には、不規則なリズムで脈打つのを確認できます。

一般的には、あまり良く知られていない不整脈ですが、症状により次の3タイプに

分けられます。

 ■ 頻脈性不整脈とは、
脈拍が速くなる症状で、100回/分以上を「頻脈」と言います。
この症状は、脈拍が早くなって動悸が生じ、めまいなどの脳貧血症状をともな
うこともあります。
重症の場合は、1分間に240回~250回も脈拍を打つこともあり、
血圧が低下し、失神してしまうこともあります。

さらに、症状や起こる部位によって、心房細動・心室細動・心室頻拍・
上室性頻拍、があります。

■ 徐脈性不整脈とは、
脈拍がゆっくりになる症状で、60回/分以以下を「徐脈」と言います。
この症状は、脈拍が1分間に40回、または40回より少ない状態です。
重症の場合は、数秒間、心臓が停止する状態が起こることもあり、
脈拍が5秒以上も途切れてしまうと、目の前が真っ暗になりめまいを起こし、
7秒~10秒も停止状態では失神や痙攣を引き起こします。

さらに症状や起こる部位により、洞不全症候群・房室ブロック があります。

■ 期外収縮とは、
脈拍が不規則になる症状です
この症状は脈拍が飛ぶ状態のことで、不整脈のなかで最も多い症状です。
喉が詰まった感じ・胸がぎゅっとなる・胸に不快感を感じる・胸にチクリとし
た痛みを感じる、というのが主な症状です。
心不全などの、心臓に何の異常もない方にも、不整脈は起こります。
ストレスによる「自律神経の乱れ」が原因ですが、これは一過性のものであり
一瞬または数十秒以内でおさまるのが特徴です。

不整脈といっても、治療を必要とするものと、必要としないものが有りますので、
普段から動悸や息切れなどの自覚症状のある方は、検査を受けて治療の必要があるのであれば不整脈の改善に努めることが大切です。

 
◆&◆ 次に、狭心症という疾患について説明します。

心臓の表面を覆っている「冠動脈」の血管壁(内腔)は、高齢になるにつれて、
コレステロールが溜まってきて「動脈硬化」が起こります、この「動脈硬化」が
だんだん進行して血管の内腔が次第に狭くなって来るのが老化現象でもあります。

冠動脈の内腔が狭くなるばなるほど血流が不十分となり、当然に心臓を動かす血液
が不足し「心筋虚血」になってしまいます。

心筋虚血状態になると、心臓からの異常信号が発信され、「胸痛」「胸の圧迫感」

が起こり、これが「狭心症」と言う病気なのです。
この症状は、長くても15分位で消滅するので、この繰返しが、さらに怖い結果と
なってしまうことが有ります。

それは、冠動脈が段々に狭くなり、最後に「完全に塞がって血液が流れない状態」
になることです、その様な状態になると「急性心筋梗塞症」と言う、心筋細胞が壊死して長時間症状が続くと言う、さらに怖い病気に進行してしまいます。

よく「虚血性心臓疾患」ともいいますが、これは「狭心症」と「心筋梗塞症」を総

称した呼び名のことです。

狭心症は、大別すると「労作狭心症」と「安静狭心症」の2つに分けられます。

■ 労作狭心症とは、
身体を動かしたり、精神的に興奮した時に、心筋の仕事が増えて発作が起き
る狭心症です。
■ 安静狭心症とは、
深夜から明け方の、安静にしているときに、発作がおきる狭心症です。

心電図 ☆☆ 心電図

 

◆&◆ 「狭心症」と「不整脈」の関係について

不整脈は、心臓疾患が有るから起こるかと言うと、必ずしもそうでは有りません。

心筋梗塞や狭心症は、心臓を養っている冠動脈が詰まってしまう疾患なのですが、不整脈も、血管が詰まるから起きるのだと、勘違いされている方が多い様です。

実際は、心筋梗塞や狭心症は『 心臓の血管の病気 』であり、
一方の不整脈は、『 電気系統の“故障”』ですから、基本的には別の病気です。

不整脈の原因として、最も多いのは、年齢に伴うものや、体質的なものです、
つまり狭心症と不整脈には、関係性が全く有りません。