稀なこと、ではありますが、
『失神で倒れ、救急車で病院に運ばれた』などと、耳にすることがあります。
この、失神とは、血管運動神経の調節障害によって起こるもので、
ごく短時間ですが、意識を失なう危険があります。

一般的な失神は、緊張した時・精神的興奮時・ショック時に、発症します、
また、急に立ち上がったり・長時間の起立などで、血圧の急激降下によっても起こります。

主な原因としてあげられるは、「自律神経」の調節障害があるのですが、
中枢神経系・末梢神経系の障害、心臓の障害などによっても起こります。

心臓が原因となる場合には、
「大動脈弁狭窄症」と不整脈が問題であり、特に不整脈による失神発作は、
突然死につながる恐れがあり、深刻な病態と言わぎるを得ません。

めまいであっても、失神であっても、不整脈が原因で発症する場合には、
脳への血行途絶時間が、長い・短い、だけで、本質的には同じことです。

ここでは、「失神」と「不整脈」との関連性について説明しております。

 

◆◇ 徐脈性不整脈と頻拍性不整脈

失神発作を起こす原因となる不整脈を、大別すると、徐脈性不整脈と頻拍性不整脈とがあります。
このうち、失神発作を起こすのは「徐脈性不整脈」であり
洞房ブロック・心房停止・徐脈頻脈症候群・Ⅱ度モービッツ型房室ブロック があります。

極端に脈拍が遅くなり、脳への血流が十分に保つことが出来なくなるため、
脳貧血になるのがその病態です。

次の症状は、いずれも脳貧血の症状です。
一瞬、目の前が暗くなっる・気が遠くなる感じになる・
急にフワーとして倒れる・ふらつく感じがしたり、
これらの症状は、いつでも、どこでも予告なく急に、発症するものです。

大衆の目前で起こっても困りますが、誰もいないところで起こった場合、
大変危険な状況となり得ます。

本人は徐脈に気づかず、
突然失神発作で病院にかつぎこまれるケースがほとんどです。

これらの徐脈性不整脈では、
ペースメーカーの埋め込み手術により、何の不安もなく日常生活に戻れます。

頻拍性不整脈では、脈が速くなり、一回の心拍出量が低下して、
血圧も低くなるため、失神発作を起こすものです。
前兆として、動悸や頻脈の前に、めまい・失神 に気づく場合が多いので、
診断の参考になります。

頻拍性不整脈よる失神発作は、突然死につながる心房細動や心室頻拍のほか、
上室性頻拍、さらに心室応答性の高い心房細動、WPW症候群の心房細動
による偽心室頻拍など、上室性および心室性不整脈の両方が含まれています。

これらの治療は、その病態により多彩です。薬剤による治療のほか、カテーテルによる焼灼術、特殊なペースメーカーの植え込みによる治療などが可能です。これらの治療によりかなり不整脈による突然死が減少してきています。

◆◇ 不整脈の原因について知りましょう

不整脈の原因は、必ずしも心臓疾患というわけではありません。
不整脈と判断された5割以上の人が、心臓疾患ではない病気によって、
不整脈を発症しております。

高血圧症・肺疾患・甲状腺異常疾患 等々を抱えている方の多くは、
不整脈を誘発しやすい状態にあることが解っており、
不整脈で訪れた患者であるにも関わらず、不整脈以外に、
他の病気も発見された方は、決して少なくありません。

また、不整脈が見つかった時点では、心臓疾患は見つからなかったが、
不整脈の治療を怠ったことで、心臓疾患を誘発してうという事例もあります。

不整脈そのものは、大きな影響を与えるものではないと、
考えられていますが、二次的・三次的な、危険を招いてしまう、
重大な病気であることを、不整脈の発症した患者は、自覚しなければなりません。

不整脈は、自己診断がとても難しく、体調の変化を感じていても
『 疲れのせいかな 』等と、簡単に片付けてしまいがちで、
気づいた時は、入院を要する重篤な状態に、陥ってしまうことも、少なくは無いのです。

早期発見、早期治療という観点から、『 体が疲れやすい 』など、
体調の変化を感じている方は、不整脈について正しく理解しておくことが大切です。

参考までに、女性よりも男性の方が、「不整脈」になる可能性が高いので、
男性の方は特に要注意です、「不整脈」決して甘く見てはいけないのです。