百日咳は、長く続く特有の咳が特徴で、乳児にとっては、大変危険な病気です。
ここでは、百日咳の病原菌と、その感染力について、詳しく見ていきます。

 
★★ 百日咳の病原菌と、感染する原因について。

百日咳菌の感染によって、発症するのが百日咳です。
百日咳の病原菌は、グラム陰性桿菌ですが、
一部には、パラ百日咳菌を原因とする百日咳もあります。

百日咳菌の、感染経路は、百日咳患者が、発する咳からの、
鼻咽頭や気道から、発生する分泌物による、飛沫感染と接触感染です。

この菌の感染力は、非常に強いと考えられています。
菌自体は、抗生物質には弱い上に、治療療せずに放っておいても、
感染して1週間もすれば、存在しなくなります。

然し乍ら、百日咳菌が持つ毒素は、長く血液中に残っているために、
鼻・のど・気管・気管支の粘膜を侵し、気道の掃除をする繊毛の活動を麻痺させ、
気道に炎症を起こしますので、咳がいつまでも長く続くのです。。

そのうえ、気道の分泌物の排除が滞り、肺炎を起こす可能性が出て来ますので、
予防が大切であることは言うまでもありません。

成人や年長児がかかっても「しつこい咳の風邪」程度で済むのが、多いのですが、
年少児や乳児がかかると、これは大変危険な病気となります。

 
★★ 百日咳に感染した症状の咳が、飛沫感染を引き起こす。

百日咳に、感染した時の症状の特徴としては、
発作的に、コンコンコンと、長く連続する咳(スタッカート)です。
この咳が、飛沫感染を引き起こし、感染力を高めているのです。

子供の顔は、真っ赤になるまで咳き込み、最後にヒューッと言う笛を吹くような、
音をたてて息を吸います。

生後6ヶ月未満の子供では、咳込んだあと息が吸えずにチアノ-ゼになったり、
息が止まって、命を落とすことがありうるのです。

特に、生後1ヶ月未満の赤ちゃんは、無呼吸を起こし易いので、大変危険です。

さらに、百日咳脳症といって、痙攀や意識障害を、起こしてしまうともあり、
この場合には、百日咳は治ったとしても、脳障害が残ることがあります。

一方、成人の百日咳では二次感染が問題となっています。
成人の感染症例は、典型的な症状を示さないことが多いために、その認識が薄く、
感染対策も、あまり実施されていないのが、現状と思われます

乳児の場合は、母親の移行抗体が、1~2か月で消失するため、感受性があり、
早期から、特に6か月未満の乳児では、重症化する危険性が高くなります。

大人の、百日咳の診断が遅れると、長期間に渡り、幼小児への感染源になって、
特にワクチン未接種の、乳児へ感染した場合は、重篤化することにために、
迅速で正確な診断の確定が重要であり、早急な開発が望まれます。

感染力の強い、百日咳菌の感染リスクを、減少させるために、
①直接患者と接触する医療スタッフと、
②生後1年未満の乳児に密接に接触する可能性のある成人
に対し、予防ワクチンの接種を推奨して居る病院も有るほどです。