十二指腸潰瘍になると腰痛になる事があります、ここではなぜ腰痛になるのかその内容を詳しく説明します。
十二指腸潰瘍になると、お腹の痛みと同時に背中痛や腰痛になったという方が良くおられます、これは、十二指腸自体が背中側にあるために、潰瘍が背中側に出きた場合は放散痛として腰にも痛みが出ます、これも十二指腸潰瘍の症状の特徴でもあります

◎十二指腸潰の症状と痛み

最も多くみられる痛みの自覚症状とは上腹部痛です。特に十二指腸潰瘍は、空腹時に上腹部痛がよくみられ、夜間にしばしば上腹部痛が起こるようです。
胃潰瘍は、食後(30分~1時間)経った後に上腹部痛がよくみられますので違いが分かると思います。

痛みは、上腹部の他に以下の部位にも現れます。
①背中の左側が痛む。(胃潰瘍に多い)
②みぞおちを中心に背中まで痛み、それが長く続く。 (進行した潰瘍が、臓器に穴があいた状態の場合)
③空腹時になると、みぞおち辺が痛む(食事をすると治まる)

吐血(コーヒーの残りかす様なもの)・下血(海苔のつくだ煮様な黒っぽい便)として症状が現れてきます。出血症状が現れた場合は、早急に病院で受診・検査することが大切です。
他には、むねやけ、吐き気、嘔吐などがみられ、食欲の低下は少ない(吐き気が強い時以外)といわれています。

こうした症状は、必ずしも全ての胃潰瘍・十二指腸潰瘍の患者さんに現れるわけでなく、2~3割の方には痛みが現われないことがあることに注意する必要があります。
健康診断や人間ドックで発見される例も少なからずあります。早期発見のためにも検診は定期的に受けましょう。

◎十二指腸潰瘍でなぜ腰痛になるのか

十二指腸潰瘍は、先に書きました通り、上腹部(みぞおち)の痛み・背中の痛み・空腹時のお腹の痛みと同時に腰痛も発症することが多いとされています。

これは、次の理由が考えられます。
1、十二指腸に障害(潰瘍)が発症すると、腹部と反対側の腰の神経が刺激されて、腰痛となって現れる。
2、十二指腸潰瘍を含む内臓疾患では、その病気で内臓が肥大することが多く、その為内部からお腹や腰が圧迫され、腰痛となって現れる。
3、十二指腸自体が背中側にあるために、潰瘍が背中側に出きた場合は放散痛として、腰痛となって現れる。

他にも十二指腸潰瘍以外に、腰痛を引き起こす病気が沢山あります、腰痛を感じたら決して素人判断をしないで、早めに病院で適切な診断と治療をするようにしてください。

 

◎欧米型の生活習慣

日本では十二指腸潰瘍より胃潰瘍が多いですが、欧米では十二指腸潰瘍が主流で、日本人の生活習慣の欧米化に伴って、十二指腸潰瘍が日本人にも増えてきているようです。胃酸分泌が活発で分泌量の多い人が十二指腸潰瘍いかかりやすいと言われています。

然し、何故このように、欧米人に多く、胃酸過多の人に多く発症する(胃潰瘍は、胃酸の分泌は正常かやや少なめの人に多い) のかについてはよく解析されてはいませんが、十二指腸潰瘍に深く関係しているのは、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)であることが、指摘されています。

さらには、胃内でのピロリ菌の感染分布の様子によって、胃潰瘍・十二指腸潰瘍のどちらになりやすいかが分かったという報告もあります。
すなわち、このピロリ菌の感染が胃全体であれば胃潰瘍に、胃の幽門部(出口付近)に集中していれば十二指腸潰瘍になりやすいという事でしょうか。

 

◎最後に

腹部の痛みで、胃・十二指腸潰瘍の疑いのある時は、早急に医師の診察を受けてください(できれば消化器専門医)。なかでも、強い上腹部痛を伴う場合は、胃・十二指腸潰瘍の穿孔が考えられますし、吐血や下血を伴う場合は、胃または十二指腸粘膜からの出血が考えられますので、この場合は至急救急外来を受診してください。
十二指腸潰瘍の症状や原因については、別サイトにても詳しく説明してりますので、ぜひそちらもご覧になってください。